2009年8月31日月曜日

太閤下水見学(8/29)

水都大阪2009に関連して東横堀川の本町付近で工事中の
平成の太閤下水の見学会があり参加した。
場所は東横堀川と本町通りの交差するところ、東側に
シティプラザ大阪がある。
川の真上は阪神高速道路環状線の高架がある。







太閤下水とは秀吉の時代に大阪の町づくりを進めるに当たり
下水処理の方法を家の裏側の間に水路を造りそこに下水を
流したいわゆる背割り下水というのを太閤下水と呼ばれている。
それをきっかけに大阪の町が発展するにつれ下水道も充実し、
今では大阪市の下水道普及率は100%で日本一だそうだ。
また、下水道料金は1,218/月で政令指定都市中で最も安い。
堺市の半分、東京都よりも700円安いそうだ。(2008年実績)

下水道には分流式(雨水、汚水を分けて流す)と合流式(雨水、
汚水を一つの管で流す)の二方式があり、大阪市は合流式である。
下水は処理場に行くまで所々に会所があり大雨の時に処理能力が
オーバーしたときに一時的に貯える大きな地下タンクがある。
このタンクの容量を超えると下水道の水が川に流れるようになっている。
この場合、処理されていない下水が川に流れることになり不衛生である。

今後台風等の災害時の安全性を今以上に高めるために、平成の太閤下水と
銘打って大阪市内の下水工事がされている。

今回の見学は本町会所の掘削工事現場である。
ここでは直径16m、深さ50mの会所の建設がされている。



見学者全員ヘルメットを被り説明を聞く。










深さ50mの穴を掘るには気圧の関係で作業者は潜水工という人が
作業に当たるそうだが、このような人は多くいないそうである。
そこで登場するのがロボットである。


掘削機を地上でまるでコンピューターゲームの間隔で操作し穴を掘り
進めるのである。



コンピューターの画面を見ながらジョグレバーを操作して穴を掘る。
しかし、機械のメインテナンスのために時々人が現場まで行って
作業をしなくてはならないそうだ。






工事現場の地上の外観は通常の土木工事と何ら変わらないが、
地下ではコンピューター操作により機械が一生懸命働かされている。







工事現場見学の後、太閤下水見学施設へ移動。




おむすび型をしたこの窓から地下にある太閤下水を見る。









今回は特別に下水道の現場を見せてもらうことが出来た。
メインテナンスは続けてこられたのは言うまでもないが
秀吉の時代の下水が現存するのは驚きである。

また、これが基礎となって町が発展し今日の日本に
なっていることを鑑みれば、秀吉がその時代に今の
日本を想定していたかどうかは別にして、遠い先の
国のあり方を描いていたと考えられないだろうか。

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